箱舟とアルノサージュ管の微妙な関係 †
箱舟とアルノサージュ管の関係とは? †
箱舟とは、その名の通り「惑星規模の救命船」の事である。
過去には地文と天文が共同で開発し、両者が仲違いした後、計画は中止。
そのまま放置されるかと思いきや、第6紀末期に発生した未曾有の大事件により、未完成のままでの実稼働となったものである。
本来の目的は、出来る限りの生命を積み込み、滅び行くラシェーラから他の生存可能星に移住する為の船だ。
この箱舟は、第7紀において、第六紀の建造当時想定だにしていなかった事が起こった。
それは、第7紀、この箱舟のブレインとしてアルノサージュ管が使われている事である。
本来箱舟を操縦(制御)するのは、生身のジェノムという想定だった。
だが、その生身のジェノムと意志疎通をするためのセンサーである通常のG2管は取り外され、そこにはアルノサージュ管が差し込まれているのだ。
箱舟そのものの建造経緯などは「箱舟」の項に任せるとして、ここでは「アルノサージュ管になってしまった箱舟」の特性に注目していく。
箱舟がアルノサージュ管になったことで、何が起こったのか? †
アルノサージュ管になって、箱舟はどのように変わったのか?
結論から言えば、「箱舟という“機械”を、緑いっぱいの“惑星”に作り替える力」が搭載された。
アルトネリコ2的に言えば、言い方は悪いが「魔大陸製造機」だ。
とはいえ、この機能は、最初から不可能ではなかった。
それは、どんなPCでも時間さえかければどんな演算でも為し得られるのと同じで、アルノサージュ管でなくとも「惑星に作り替える」事自体は不可能ではないのだ。
ただ、それには圧倒的なエネルギーが必要であり、従来方式ではそのエネルギー源を確保する能力がなかった。
それをアルノサージュ管は、外宇宙からエネルギーを運び込むという特徴によって、為し得てしまったのである。
第七紀における「アルノサージュ管搭載箱舟」の状況 †
アルノサージュ管は、当然シェルノトロンの…すなわちジェノムの性質の全てをシミュレートしている。
そして「アルノサージュ管の中の人」であるプレイヤーの立場は、生身ジェノムのそれと同様である。
ここでは、イオンの持つアルノサージュ管端末(=アルノトロン)である「箱舟」に関する具体的なジェノム特性について、ジェノム項目の事項と照らし合わせて証明していく。
そしてその結果、何が起きるのかを解説する。
現実化の為のエネルギーの出所 †
更にジェノムは、人間の「想い」を消費する事で力を発揮する。
出典:ジェノム>ジェノムと人間のトレードオフ
アルノサージュ管のすごいところで、かつ危険なところは、外宇宙からエネルギーを吸い上げる点にある。
通常、具現化にはSH波(人間の生命力)を使う為、生身ジェノムの場合は宿主の生命力がその限界値になる。
命と引き替えの詩魔法であっても、惑星規模の変革を起こす事は不可能だ。
だがアルノサージュ管は違う。
アルノサージュ管の性能と、外宇宙からのエネルギー持ち出し性能(=パケットの強化度合)によっては、惑星規模を越えられる。
現存する唯一にして世界最大のアルノサージュ管である「箱舟」は、当然そのレベルのものである。
Vita版「Ciel-Nosurge」とPS3版「Ar-Nosurge」それぞれの同調状態 †
ジェノムと人間は通常、会話は出来ない。
が、同調した相手とは「同調中に限り」自由に想いを交換出来る。
出典:ジェノム>ジェノムと人間との絆、会話
Vita版シェルノサージュでは、ゲーム中「コミュニケーションパート」と「夢セカイパート」を行き来する。
だが実際を言えば、コミュも夢セカイも、どちらもジェノメトリクスが創り出したフィールドでしかないので、実際はジェノメトリクス内のみの物語と言える。
プレイヤーはジェノメトリクス内で、イオンとは別の視点から、イオンとは別人として対話できる。
だがそのイオンは現実世界のイオンではなく、あくまでイオンの精神である。
この関係は、同調しているときの宿主とジェノムの関係と同じだ。
PS3版アルノサージュも、最初はVita版シェルノサージュと変わらない。
だが、物語の途中からは変化が訪れる。なぜなら、「イオンが起きる」からだ。
PS3版発売前、そして発売後もプレイヤーがあるポイントまで物語を進める前は、イオンは眠らされている。
そして、とあるイベントでイオンが覚醒して現実を知る(マトリックスみたいだ…)。
イオンが起きると、今まで無意識で永遠の同調をしていた2人は、イオンの意識次第で同調が解除されるようになる。
プレイヤーは、自身の視点により世界をのぞき見るか、イオンと同調もしくは完全同調(=合体)して、イオンを操作して世界を見るか、どちらかになる。
箱舟のジェノメトリクスが現実世界に及ぼす影響 †
ジェノメトリクスでの変化(詩魔法含む)は、現実世界の変化に繋がっていく。
これは、箱舟だろうとシェルノトロンだろうと、生身ジェノムであろうと同じだ。
その規模が桁違いなことと、そのジェノムの表面で生活している人が沢山居る、という些細な点を除けばだが。